12/31: チタニール

こいつは良い弦だ!!
高音弦は指頭で弾いていても無理なく澄んだ音が出る。ハイポジションでも音が詰まらない。低音弦も音が明確でバランスが良い。高低ともに弾いた感触も悪くない。弦を張り替えただけでここまで音が変わってしまうものかと感心する。新しい楽器に出会った時のような衝撃すら覚える。いや、まいったね。
11/18: 弦をまた換える


今度の弦はなかなか手強い。プロアルテのセミポリッシュ(ハードテンションと、ハナバッハカーボン(ミディアムハイテンション)をたまたま組み合わせたが、これが最初から狙ったがごとくハードな取り合わせであることに気がついた。手がなじむまでに少々時間がかかるが、強いタッチにもへたることなくパキパキと音を出してくれる。
プロアルテのセミポリッシュは以前にも試したことがあった。そのときはぼんやりとした鈍い音のする弦だという印象だったが、今回スーパーチップをつけてセットしてみるとなかなか輪郭のはっきりとした深みのある音が出る。弦の表面が磨いてあるのでキュッキュッという音が出ないのもいい。
今回は弦の張りも強いし少しでも長持ちさせたいと思いギターを弾いた後は弦を緩めることにした。
11/13: オーガスチン→コンセルチステ
オーガスチン・インペリアル+青を3週間使った後、先週コンセルチステ・フォルテテンションに変更した。やはり後者の方が断然弾きやすい。これはどうも季節的要因を超えて右手の感触がハイテンションなものになじんできたと考えて間違いないようだ。弾弦した後の反作用が強い方が指の戻りが早く、また張りのある音づくりにも有効なようだ。
10/12: EXP45
1週間ほど前に弦をダダリオEXP45に交換。音は悪くないが全然張力が足りず弾きづらい。このままではいたたまれず全弦を半音ほど高いピッチに調弦。その結果音に張りが出て音色がきらびやかになり、理想的な弦のレスポンスが得られた。張力の強いギターが欲しくなった。
09/24: 弦をコンセルチステに
夏場は湿気が多いせいだろうがオリベが鳴らず、弦をハナバッハ・ゴールディンに換えるのが定番になっている。ようやく秋口に入り弦を他のブランドに換えるとその音色の変化にいたく感動する。今回はコンセルチステ・フォルテテンション。
自分にとってこの弦は張力が手になじむ。弾弦して弦の弾力を利用して次の動作への移行がスムーズになった。特に指頭で弾いているとこの微妙な弦の感触が大変重要なファクターになってくる。弦が与えてくれるしっかりとした反発力と適度な指頭との摩擦が決め手になっているように思える。コンセルチステ・フォルテテンションはそういった必要性に合致している。
オーガスチンは大変色気のある音楽的な弦だと思うが、それに比べるとこの弦は(私にとっては)むしろ機能的な弦であり、メカニカルにうまくいくことによって良い音を作り出せる弦だなと思った。
07/31: なんちゃってジャズギター

昨日、「なんちゃってジャズギター」の著者亀井たくまさんが島村楽器にやってきたのでその講習会に参加した。亀井さんはいかにも「ジャズをやってます」といった小難しいタイプではなくお笑い系の風貌でなごませてくれる。いいね、このカジュアルなスタイル。
6つのコードパターンを覚えればたいていの曲が弾けてしまう、というのはおもしろい。6つというのはメジャー7、マイナー7、7それぞれが5弦ルート、6弦ルートのパターン。しかもどのコードもルート(5or6弦)と3弦、4弦の3音だけのシンプルな構成だ。しかし、これだけでちゃんとジャズに聞こえる。というのもこの3音の構成がルート+3度+5度といったプレインな和音ではなくルート+3度+7度で構成されているところがみそのようだ。たしかに5度はルート音の倍音として聞こえてくる事が多いので省いても十分なりたつ。のみならずアンサンブルで弾く場合は他にベースを弾くパートがいる事が多いのでルートも省略する。たとえソロであってもある背景が出来ていれば聴衆がルートを頭でおぎなってくれるのでルートなしでもコードが成立する。かえってこっちの方が全弦フルでテンション入れまくりのコードよりスッキリ聞けていい。これは「なんちゃって」といってしまうにはもったいない。なかなか考えさせてくれる。
「なんちゃってジャズギター」を買ってサインしてもらった。何歳からギター始めたのか聞いたら8歳からとのこと。今44なので始めた当時は教則本などなかった。「平凡パンチ」などの楽譜をみながら覚えたと。一番伸びたのはいつ?と聞いたら19歳頃とのことでした。
06/08: スクリャービンの主題による変奏曲(第6変奏)
Allegro con moto (Fugato)
moto は変動、衝突、騒乱などの意味がある。
出だしは4分の4拍子、ト短調。フーガ風で劇的に展開していく。フーガの中に[A][B][C]の要素が盛り込まれて展開していく。12小節目で突然ニ短調 (subito Piano)に変わる。16小節目に入り突然フーガが止み刻々変わる和音の連打+半音階下降低音で険しい感じのクレッシェンド。盛り上がった先はF#が不規則なシンコペーションで連打される。このF#の音はそれに続くロ短調のテーマの最初の音でありBへの解決を強く促す音でもある。
而して、予想された形でlentoのテーマがはじまる。subito pp tranquillo, subito lentoと記されているとおりガラッと雰囲気が静かなものに変わる。控えめな3連符の伴奏が付加された形で出だしのテーマが再現される。最後に1小節pppでサブドミナント(および13th)からBマイナーの和音に終結する。
06/06: スクリャービンの主題による変奏曲(第5変奏)
Allegretto grazioso(quasi Mazurka) = アレグレット、優雅に(マズルカのように)
4分の3拍子ロ短調。
[A]最初の4小節。主題最初のメロディが倍速になって足早に2小節で駆け抜ける。締めくくりのD-D-Dが2分の一の早さ(倍の小節数)になってヘミオラで現れる。低音はE-F#-E♭-F-D-Eのパターンが2小節のスパンで繰り返される。締めくくりのD-D-D部分の低音として現れる場合は1拍目3拍目5拍目のそれぞれE、E♭、Dに装飾音が付され本来ヘミオラ音形であることを強調する。
[B]も[A]と全く同じ音形と低音パターン。
続いてさらに[A][B]が繰り返される。
[C]3小節で足早に盛り上がり沈静化する。
[D]はほぼ[A]のメロディを再現し3小節目で終止パターンをほのめかす。
もう一度[C][D]が繰り返され最終小節の終止に至る。
05/30: スクリャービンの主題による変奏曲(第4変奏)
変奏4
Lento cantabile, un poco rubato = レント・カンタービレ、少しルバートぎみに
4分の3拍子。調号が付されずすべて臨時記号で表されている。調性がかなり分かりにくい。主音はDのようだ。臨時記号が多いのは次々とモードや調性が変わっているからだろう。全体的にポリフォニックな構成。ワグナーを彷彿とさせる。
[A]1分割2分割3分割のリズムパターンでDから始まる音形が繰り返される。
[B]7小節目からテーマ同様の3拍目の3連符に付点のついた音形が様々な調で時には小節をまたいで出現する。かなり移り気な展開。
[C]13小節目3拍目あたりから大きくA-B-C(ラシド)と登りつめる。やはりC(ド)が最高音だ。
[D][A]と同じフレーズを2回繰り返してDの長和音に終結していく。最後のハーモニックスAの音は4弦19フレットのハーモニックスの指定になっているがこれだと4弦解放のDの音を消してしまうので5弦24フレット(フレットはないが)のハーモニックスでAを出した方がいいように思う。
05/29: スクリャービンの主題による変奏曲
アレクサンドル・タンスマンの「スクリャービンの主題による変奏曲」の楽譜を読んでみる。
表題
ALEXANDRE TANSMAN (アレクサンドル・タンスマン)
VARIATIONS SUR UN THÈME DE SCRIABINE(スクリャービンの主題による変奏曲)
pour GUITARE(ギターのための)
REVISÉ & DOIGTÉ PAR Alvaro Company(校正および運指 アルバロ・コンパニ)
アルバロ・コンパニはセゴビアの弟子だったようだ。http://www.newmillguitar.com/alvero.html
出版社はMAX ESCHIG(仏)
以上が表紙の表記。1ページの表題には「à Andrès SEGOVIA」がタイトルの前についていて、セゴビアにささげられている体裁になってる。
テーマ
調整はシャープ二つのロ単調。テンポはLento。主題の音形が特徴的。4分の3拍子の各1拍を1分割、2分割、3分割と細分化していく。しかも3拍目の3連符の2番目の音が付点になっていて細分化がさらに助長されている。この結果最後の音は6分の1にまで分割されている。この最後の音がフックとなって次のフレーズにつながっていく。3小節で一つのフレーズが構成される。各フレーズの関係はまさに起承転結だ。最初のフレーズ(以下[A])はF#-E-Dの下降型、それを受けて2番目のフレーズ(以下[B])もE-D-C#でやはり下降。3フレーズ目(以下[C])は一転して比較的大きな起伏を示しながらD-E-F#-Gの上昇形を示す。中程のCナチュラルの音が性格付けとなる。末尾はクレッシェンドされ急速にしぼんだ感じ。で最後のフレーズ(以下[D]=[A]')は1番目の下降形を再現して下の消沈した気分にもどる。
変奏1
テンポはテーマと同様。旋律が低音に移り(というより伴奏になり)高音部に新しい旋律が現れる。新しい旋律にフォーカスすると、[A]は主音Bの連打が静的な雰囲気をつくる。[B]から2声に膨らみこちらが主旋律のようになる。[C]中ほどのF#-Cの跳躍がクライマックス。[D]はまたBの連打で終結。
変奏2
Un poco piu` mosso = 少々より活発に
各フレーズ間で表現手法が次々に移り変わっていく。[A]低音の問いに対する高音の応え。[B]3連符の細かい動きが出現。[C]8部音符(2分割音)で力強い足取り。[D]3連符で始まる優雅なラインをつくって終結。
変奏3
Vivo(non troppo) = 活発に(極端でなく)
平行調のニ長調に転調。4分の4拍子で全体が一拍が4分割された16部音符で構成される。
[A]の構成はまず主旋律で出しのF#-E-F#の反復だけで贅沢に1小節使っている。続いて2小節目で足早に16部音符6個の音形2つに主旋律の続きが圧縮される。ヘミオラ的リズム感。付点8部音符を交えた音形で半音階進行の低音が流れる。
[B]2小節に短縮される。E-D-Eの反復は[A]の半分の2拍になり[A]と同様に16部音符6個の音形2つが足早に続く。
[C]属音Aが支配しクライマックスのC(ナチュラル)まで登りつめる。
[D]1小節に縮小。ほとんどつなぎ。
上記[A][B][C][D]をもう一度繰り返した後コーダが4小節。このコーダ部分に[A][B]の16部音符6個音形が再現される。
とりあえず今日はここまで。以下次号。
